2024/3/22

舞台「友達じゃない」

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友達じゃない | いいへんじ

友達だと思える人がいないことがコンプレックスだった吉村は、北区周辺で路上ライブをしている売れないシンガーを追っかけることだけが生きがいだった。

ある日、いつものように赤羽駅前で彼の歌を聴いていると、偶然通りすがった真壁という女性に出会う。「また会えるかも」とかろやかに去っていく彼女と、吉村は「友達になりたい」と思う。

 

加藤さんが結婚した翌日に友達がおすすめしてくれた舞台。こういうときに勧められたものは絶対見た方がいいという勘があり、勧めてくれた友達とは日程が合わなかったけど一人で見に行った。やっぱり見に行って良かった!!面白かったし自分に"今"必要な物語だったと思った。

 

主人公の「吉村」こと「村ちゃん」は「友達と思える人がいない」ことがコンプレックスで、友達を作るのが怖いという気持ちも持っていた。「誰かを信じて傷付けられるぐらいなら最初から一人でいた方が良い。でも寂しい」みたいな。そんな中で出会った「友達になりたい」と思った相手、その過程にめっちゃくちゃ覚えがある!!村ちゃんと同じ路上ミュージシャンを好きになった「芽キャベツ」さんこと「真壁」さん。路上ライブで毎回のように顔を合わせて、特に会話が無くても顔馴染みになっていって。SNSアカウントを一方的に知ったり(路上ミュージシャンのつとむくんにリプライしてる人は二人しかいない)、気になって過去のブログを読んだり……。村ちゃんが意を決して「あなたと友達になりたいんです!」って直接伝えるシーンは「わかり」すぎて悶えた。私もそれやったことある。小学一年生の初日に。村ちゃんの「友達になりたい」って気持ちも、真壁さんの「友達になりたいと言われた」気持ちもめちゃわかる。そこから始まる二人の友情……という言葉で片付けるのもなんか違うような、くだらなくて眩しいたくさんの思い出。友達って尊い。ガチでそう思う。

この舞台を見終わった後、「友達に会いたい!!」ってすぐに思った。この作品の感想として100点、200点だと思う。会いたくて、この作品を勧めてくれた友達に連絡した。この作品を見たきっかけが「友達が勧めてくれたから」なのも尊い。今度久しぶりに会う約束をしたので、その時にたくさん喋りたいな。中学の時、友達が一人もいなくて毎日消えてなくなりたかった自分に伝えてあげたい。友達はできるよ。がんばって、本当に頑張って生き延びるんだよ。