2024/3/13

フォームから最終的に30件以上言葉を送っていただきました。「誰か一人でも届いて欲しい」と思っていたので最初の一件に胸を撫でおろして、一つずつ読みながら何度も泣きそうになりました。嘘です!ちょっと、だいぶ泣きました。全部個別にお返事したいのですが、自分のキャパ的にそれは難しそうなのでごめんなさい。本当にありがとうございました。

今、こういう話をもっとしたいし、聞いてくれる方がいるかもしれないと思って友達とポッドキャストをできないかなって考えてます。実現するかわからないけど、もしできたらこういう話も含めて、なんでも話したいな。ただ自分たちが楽しいだけじゃなくって、聞いてる方にも疎外感がないように、一緒にお喋りできた気になれるようにしたいです。

 

いただいた中で一つ、どうしてもこれだけは伝えておきたいというメールがあったので掲載させてください。

 

しきさん

いつもXのポストやブログを拝読しております。
そして、2024/03/09のブログで公開されていた2021/01/01に公開できなかったというブログも拝読しました。
私も、2020年頃にリスロマンティックを自認しました。

中学生の頃、ずっと好きだった男の子と付き合うことになりました。
彼とは何年も両片思いのような関係だったのですが、いざ、ちゃんと告白をされて付き合いましょうとなった瞬間に、言葉にできない嫌悪感と恐怖に襲われ始めました。
彼にはそのことは当然伝えることができないままデートの誘い等は避け続け、ずるずると恋人同士という肩書きだけある状態を中学卒業まで続けてしまいました。(本当に申し訳なかったと思っています…)
当時はこの感情について調べてみるというような頭は無く、とにかく自己嫌悪に陥って人生で一番病んでいた時期だったと思います。

もともと恋愛感情というものが薄く、そこから大学生になるまでは誰かを恋愛的な意味で好きになることはありませんでした。
高校時代は出会いが無かっただけで、いつかは「普通」に(あえて普通という表現をさせていただきます)恋愛できるものだと思っていました。
そして、大学生になって1年くらい経った頃に「何となくこの人いいなぁ…好きになるのかも…」と思った人ができました。
同じ委員会の子だったので、活動中に2人でお喋りをする時間がとても居心地が良くて楽しくて、この関係が続けばいいなと思っていました。
それなのに、ある日2人きりで遊びに行こうと誘われたとき、自意識過剰かもしれませんが色々と察してしまって、突然またあの中学の頃に感じた嫌悪感と恐怖に襲われました。
その誘いはお断りし、それ以来彼とは気まずくなって、委員会でお喋りすることもLINEもしなくなってしまいました。

なぜ人の恋愛的な好意が目に見えるとこんな感情になるのか、中学の一度きりの感情じゃなかったのか、このときやっと恋愛に対する違和感を抱いて、anoneにたどり着きました。
そこでの結果がリスロマンティックでした。
自分のこの感情や性質に名前がついたこと、私だけが感じているものではなかったことに安心すると同時に、「普通」の恋愛ができないことへの絶望でしばらく落ち込んだ記憶があります。

少し話は変わってしまいますが、私もNEWSや同事務所の他のグループがずっと好きで応援し続けています。
私は自身の性的指向もあって自ら人に「好き」と伝えることは、恋愛的でもそうでなくても非常にハードルが高いためほとんど無いのですが、唯一「好き」を言葉にして伝えられるのが推したちでした。
なぜなら、彼らは私がどんなに「好き」と伝えても、向こうから恋愛的な意味での「好き」が返ってこないことが分かりきっているためです。
自分の厄介なところは、「人間として人を愛したい」という願望があることで、言ってしまえばアイドルの彼らはその願望を満たすのに都合が良いんです。(もちろん他にもっとちゃんとした好きな理由はありますが)
しかし、先日の加藤さんの結婚を受けて色々と思いを巡らすなかで、私が自担のことを自分の欲求を満たすための手段のようにしてしまっていたことへの罪悪感が一気に押し寄せてきました。
結婚の覚悟を決めるほどの相手がいる人間に対して、私のこの不純な「好き」という言葉を今までに幾度となくぶつけてきたことに申し訳なさを感じています。
私の語彙力が足りないせいであまり適切な表現では無いですし、不快に思われてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、いわゆる恋愛関係にある人が言う「好き」が本物なら、私自身の「好き」は偽物だなと思ってしまいます。

この件に関してはまだまだ悩み続けてしまいそうですが、ちゃんと自分なりに片付けていきたいと思っています…

この数日間、また自分の性的指向と向き合う時間が増えていましたが、しきさんのブログで、言葉で、少し心が軽くなりました。
本当にありがとうございます。

長々とまとまりのない自分語りになってしまい大変申し訳ございません。
まだまだ寒い季節が続きますので、お身体ご自愛ください。

きっととても話しにくいことを、こうして文章にして送っていただきありがとうございました。「全文公開可」にチェックを入れてくださったので、私の判断で一部だけ抜粋するよりも全てを掲載した方が伝わると思い、そうさせていただきました。匿名でも、こうして公開するのって怖いですよね。もしも取り下げたほうが良かったらまたフォームでご連絡いただければ幸いです。

 

お送りいただいた内容、とても、とても、とてもとても「わかり」ます。前半も後半も。でも一つだけどうしても違うと思うから伝えたい。

「偽物」なんかじゃないです。

大丈夫です。本物です。あなたの「好き」は不純だとしても偽物じゃないです。でも、私は不純だとも思わないです。むしろ、こんなに純粋で美しいものあるのかって思ってます。ファンとアイドルの間にある、ただの「あなたが好きだよ」「ありがとう」だけの関係が私は大好きです。もしかしたら心の中はもっと複雑でこんなに単純じゃなかったとしても、それでも私の目から見るあなたの「好き」は卑下するようなものじゃないです。

自分の気持ちを「偽物」と表現されたこと、そう思わされてしまうことが悲しくてちょっと泣いてしまいました。こんな風に思わされてしまう世界って何なんだろう。何回でも言いたい。偽物じゃないですよ。誰がなんと言おうと、あなたがなんと思おうとも。