一年前、毎日新聞の取材を受けた。(サムネの写真は記者の菅野さん)
きっかけは毎日新聞ポッドキャストにメールを投稿したこと。番組内で読み上げて頂いた後、パーソナリティの菅野さんから「取材をして記事にしたい」とご連絡をいただいた。色々悩んで迷ったけど、最後は「菅野さんへの信頼」を理由に取材を受けることにした。取材を受けてそれが記事になってもならなくても、また記事がどんな内容になっても、私が菅野さんを信頼した結果だからそれでいい。当たって砕けろみたいな気持ちだったけど、菅野さんが実際に書いてくださった記事を読んだら感動した。正直に驚いた。取材は「とにかく素直に」と心がけて明け透けに答えたけど、あんなに受け答え下手くそだったのに、こんな風にまとまって記事になるんだ。私が直接言葉にできなかった気持ちすらもちゃんと伝わって、汲んでくださった。新聞記者ってすごい……と思った。でも、私の場合は「言えなかったことも書いてくれた」と思えたけど、時には「言わなかったことを言ったように書かれた」だったり「思ってないことを書かれた」になったりするんだろう。取材が記事になるってこういうことなんだな~ということも思った。菅野さんで良かった。
この記事が配信された後、SNS上の反応は一切見なかった。その後別の機会に菅野さんがこの記事に触れて「男性からは批判もあったけど、女性から共感もたくさんあった」と仰っていたので、そうなんだと思った。共感があったのは素直に嬉しいな。あと、同じテーマでオンラインイベントをやった時に、私が言われた「こどもはどちらでもいい」という言葉について、ゲストの信田さよ子さんが「それは優しさに見せかけた無責任です」と仰ってハッとした。コメント欄で拍手マークがたくさん流れていた。
この記事は去年の国際女性デーに向けた特集の一つだったから、一年経った今日、こうしてちゃんと紹介してみた。読むためには毎日新聞の会員にならないといけないので、もしめっちゃ興味があったら読んでください。あと、匿名で私宛に何か送りたい方へ一時的にフォームを開けておきます。それでは、良い一日を!
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というブログを3月8日に更新しようと思って、二週間ぐらい前に準備していた。その間にアレがあったので当初の予定と状況が変わってしまったけれど、準備したものは準備したものとしてとりあえず載せたい。
そして、それはそれとして。
3月3日に眠れない夜を過ごしてから、毎日友達とたくさん喋った。通話だったり、直接会ったり。そしてみんなに、初めて、この新聞記事に書いてもらったようなことを話した。今までずっと人に話せなくて一人で抱えていたものを話した。話せば話すほどに楽になった。眠れない夜に襲ってきた不安が、友達の共感で霧散していった。一人だけど、一人ぼっちではないと思えた。ちょっと泣きそうになって、一緒にたくさん笑ってたくさんぶちまけた。
正直、「加藤さんの結婚」という出来事から逃げ出すことは簡単だった。何がこんなにショックなのかもわからないまま、別の趣味に逃避して振り返らなければいいだけだった。でも、それは一時しのぎだということもわかっていた。私を眠れなくさせた原因のひとつである「結婚コンプレックス」みたいなものは、加藤さんを遠ざけたとしても私の人生にそのままあって、別の機会にまた襲って来るから。っていうか、今までだってずっとそうだったから。加藤さんに限らず、私は全ての誰かの結婚報告に毎回ショックを受けている。毎回、「そうできない自分」を突き付けられるから。自分で望んでそうしてるのに、そのつもりなのに、揺さぶられる。みんながすごろくで「あがり」を迎えていくのを見送るようで、ずっと自分は劣等感の中にいる。
先ほどの新聞記事は一年前に書いてもらった記事で、「これは自分です」とツイッターで言おうか散々迷った。でも、結局言えないまま一年寝かせた。やっぱりどうしても、多くの人に見せるのは怖かった。自分がどう思われるのかも不安だし、自分と違う考えや立場、ご状況の方が読んで傷付いてしまったらどうしようって思った。もしもそのような方がいたら、本当にごめんなさい。他の方の人生や考え方、お気持ちを否定したいわけではないことは伝わって欲しいです。
前半でも触れた「産む、産まない、産めない」というテーマのオンラインイベントの中で、信田さよ子さんが「自分と同じような友達が3人いれば大丈夫」と言っていた。自分と同じような選択をした友達が3人いれば大丈夫。なんとかなる、生きていける。その言葉を思い出して、「3人」の仲間探しをここ数日していた。今のところ6人いるので、かなり安心感が増した。眠れない夜への対抗手段を一つ得た気がする。
私が友達と話してほっとしたように、私の話を読んで誰かがほっとしてくれたら嬉しいな。おこがましいけど、そう思っています。フォーム置いておくので、もし何か話したくなったらどうぞ。(お返事できるかはわからないけど全部読みます)(友達は直接連絡くださいな!)眠れない夜を、一緒に減らしましょう。
おまけ
最近聞いたポッドキャスト
友達が結婚した時の寂しい気持ちと応援したい気持ちって両立できるよねっていう話。
最近読んでる本
「結婚が出産と同義語とみなされ、子どものいない結婚生活は不完全なものと認識され、子どもを望んでいないというと血も涙もない自分勝手な女扱いされる韓国社会で、私と同じ選択をした女性たちはどんな人生を生きているのだろう。彼女たちは、どんな悩みを抱え、どんなときに幸せを感じるのだろう。私は『私たちの星』の側にいる人たちに会ってみることにした。」(プロローグより)
「わかる」のオンパレード。