BUMP OF CHICKEN TOUR ホームシック衛星2024
昨年末、BUMPの次のツアーが発表されて天地がひっくり返るほどに驚いた。「ホームシック衛星」！？！？！2008年に、「orbital period」というアルバムを引っ提げてやったツアーと同じタイトル。「orbital period」は「公転周期」という意味で、その周期は28年で、バンドは2024年に結成28周年を迎える。一瞬で何をしようとしているのかわかって「ウワアアアアアアアアア！！！」ってなった。2008年のツアーは私も行ってる。当時はライブ映像なんて全く残らなかったし、自分の記憶もほとんど無いけれど。でも、どうしたって特別だ。
BUMPは最近のツアーは初日とファイナルを関東の会場でやる。今回も初日とファイナルを狙って申し込んだけど、ファイナルは結局今もチケットを取れていない。なので、なんとか当たった初日のＫアリーナが唯一行ける公演になりそうだ。Ｋアリーナに行くのは初めてで、なんといっても帰りが怖い！徒歩10分の道が一時間かかるとか、そもそも会場内の階段が狭いとか。前日の表示されたチケットは「LEVEL7」の最上階で、「登山」と言われている階段を覚悟した。でもよく見たら通路際の席だったので、これは……ラッキーなのでは？
横浜駅からなんとなく人の流れに乗ってＫアリーナに辿り着き、席に着いてから驚いた。開演前の音チェックの段階で、音の良さがレベチ！！！ギターの音が鋭くてクリア。前評判を色々聞く中で「バンド聴くのが一番良い会場」って言われてたけど本当だと思う！！通路席で横が広かったのもあり、立てばステージも問題なく見えた。Ｋアリーナ、ありです！！
2024/2/11 Ｋアリーナ横浜
セットリスト
01.星の鳥
02.メーデー
03.才悩人応援歌
04.ダイヤモンド
05.ハルジオン
06.ハンマーソングと痛みの塔
07.プラネタリウム
08.花の名
09.arrows
10.東京賛歌（※ライブ初披露）
11.真っ赤な空を見ただろうか
12.かさぶたぶたぶ
13.アリア
14.天体観測
15.銀河鉄道
16.supernova
17.星の鳥 reprise
18.カルマ
19.voyager〜flyby
encore
20.くだらない唄
21.BOCのテーマ
当時を知ってる人、このセットリストを見て気絶すると思う。「そう来るだろう」と思っていた期待通りに「星の鳥」からの「メーデー」で始まって、「アリア」までずっと当時の曲たち。特に「ハルジオン」は近年のツアーでも時々やってたけど私はその場に居合わせられなかったから、初めて生で聴けて、歌い出しの瞬間声出た。私にとってはすごく特別な曲で……メールアドレスもここから取ったりしてて……（そういう時代）マジで人生。隣の人は「才悩人応援歌」で微動だにしなかった後にタオルで目元を拭ってて、みんなそれぞれに色んな人生があるのだと思った。
いっぱい泣いちゃうかなって思ったし実際泣いちゃった曲もあるけど、「アリア」がこのライブをただの「あの頃を思い出す」だけのライブにさせなかった。アリアだけはこのセットリストの中で唯一2008年当時になかった曲で、それまでの曲では演出もシンプルだったのが急にPIXMOBとレーザーを多用して鮮やかで華やかになった。あの頃の生きづらさと今の生きづらさは別物だけど、「それでも16年も頑張って生きてきたじゃないか」って言われたような。ちゃんと「今」に引き戻されて、あの頃と地続きなまま今のBUMPが大好きだと思った。
恒例にしている、BUMPのCDをライブ会場で買い直すやつ。本当は「orbital period」が欲しかったけど、特別な特典がついていたみたいで私が行った頃にはなくなっていた。代わりに買ったのが「プラネタリウム」と「メーデー」だけど、いやーーめっちゃ良いの買ったなとライブ後に思った。
僕の体は止まったままで時速200㎞を超えている
考える程に可笑しな話だ 僕は止まったままなのに
誰もがそれぞれの切符を買ってきたのだろう
今までの物語を鞄に詰めてきたのだろう
自分は止まったままなのに時間だけが流れていく感覚、16年前よりも肌でわかる。いつもBUMPのライブの後は感情がクソデカになって湿っぽくなっちゃうけど、今回はなんか清々しくて「あ～よく生きた！」みたいな気持ちになった。毎年言ってるけど、好きなバンドがこんなに長く活動を続けてくれて、毎年ライブに行けて本当に幸せだ。Ｋアリーナは音がすごく良かったから、この環境でBUMP OF CHICKENを聴けたこともすごく嬉しい。
最初のMCでチャマが「16年前のホームシック衛星に来た人～？」って聞いたときに手を挙げられたことが嬉しかった。古参がどうとかじゃないけど、2008年と2024年の両方にいられたことが誇らしい。BUMP OF CHICKENが元気に長生きして、一日も長くバンド活動を続けられますように。お互いにおじいちゃんおばあちゃんになっても、音楽を真ん中に待ち合わせをしたい。
