モダンボーイズ 好きな台詞アンケート結果

 

観劇後に感想合戦をすることもままならない世の中なので、舞台「モダンボーイズ」の好きな台詞をGoogleフォームで募集しました。

その結果をここに掲載いたします!たくさんありがとうございました!

中止となってしまった大阪公演がいつか実現するときは、また同じように募集しますのでよろしくお願いします。

 

モダンボーイズ

(作品概要・以下敬称略)


横内謙介

演出
一色隆司

出演
加藤シゲアキ山崎樹範 武田玲奈 坂口涼太郎 溝口琢矢 松田賢二 きづき 伴美奈子 羽子田洋子 清瀬ひかり 紺崎真紀 橋本菜摘 大川亜耶 須田拓未 / 加藤虎ノ介 神保悟志 大鷹明良

スタッフ
美術:松井るみ 音楽監督:後藤浩明 照明:吉川ひろ子 音響:山本浩一 衣裳:前田文子 ヘアメイク:河村陽子 ステージング:前田清実 映像:松澤延拓 舞台監督:南部丈 演出助手:神野真理亜 音楽監督助手:高崎真介 ステージング助手:中谷薫

 企画・製作
パルコ

 

【あらすじ】
日中戦争前夜、浅草のレビュー小屋。座付き作家の菊谷栄に、同郷(青森)の友人・工藤がプロレタリア革命を志す同じく青森出身の学生・矢萩奏を紹介する。
ある日、矢萩が警察に追われて劇場に逃げ込んでくる。菊谷と劇場の仲間たちは、矢萩に道化の扮装をさせて、警察から匿う。尋問を受け、菊谷はコーラスボーイだとごまかすが疑う特高刑事。仕方なく歌を披露する矢萩。故郷で合唱部だった矢萩の「My Blue Heaven」の歌声はすばらしかった。
矢萩は劇場に身を隠すことになる。そこで思想活動のために封印していた音楽の才能が開花し、やがて矢萩は浅草エフリィの芸名でレビューの人気者となっていく。しかし不景気と戦争が切迫する時代。不要不急と言われる浮かれたレビューの世界に生きることに悩み揺れながら、そんな時代に劇場の扉を開き、歌い、踊り続けることの意味を、矢萩は菊谷や仲間たちとともに噛みしめてゆく。

 

 

菊谷「何かあったら迷わずここに来るんだ。困ったことがあったら僕を頼って欲しい。同じ津軽衆だ」

セリフにすごく熱がこもっていて鳥肌が立ちました。初対面で、お互いに相手のことなんてよくわからないはずで、「同郷」というつながりしかないはずなのに、ここまで相手のことを思いやれる彼の人柄、優しさに胸を打たれました。私はNEWSではシゲ担ですが、このセリフがきっかけで、モダンボーイズにおいては完全に菊谷栄担になりました。

エゾケン「俺は構うね!これを見殺しにできるかよ!溺れる人間を見かけたらたとえ親の仇だろうと飛び込んでまず救うのが人の道ってもんだ!」

彼の人情深さに感動した。その上、地震で親兄弟を失っていると知り、その過去の辛さゆえの優しさが心にしみた。彼は一座を家族だと思っているのだなあと色々なシーンで感じとても愛着を感じた役でした。

 

矢萩「♪You see a smiling lace, a fireplace, a cozy room
A little nest that nestles where roses bloom
Just Molly and me
And baby makes three
We're happy in my Blue Heaven」

矢萩が歌う場面の途中から大きい歌声になるとこ

加藤さんの声量と歌のうまさと低音の響きがすごかった泣いた、矢萩というより加藤さんの凄さに泣いた

 

 

佐藤「みんな気持ちで動いてる。気の良い奴らだ」

一度しか観劇しないので詳しく覚えてないですが、やっぱり気持ち。エノケン一座のハートフルさを端的に表しててグッときます

 

 エゾケン「ひとりぼっちじゃダメなんだよ。ありあわせの薄らバカでも、そばにいるのが身内なんだ」

演者の人達はそれぞれの背景があってレビュー小屋に来ていて、情勢的には不要とされる場所かもしれないけど、巡りめぐった縁で出会ったみんなは「あり合わせ」でもいつだって側にいるんだという強さと温かさを感じました。

 

エゾケン「なぁ、あんた津軽もんならいける口だろ!今夜は飲もうぜ!この俺に思いの丈をぶちまけろ!」

綾子「あんたが聞いてわかんの?」

兵吉「明日には確実に忘れてます」

酒を飲んだら明日には忘れてしまうこと、とても共感できました。

 

兵吉「今夜はみんなでいましょう!みんなで!」

 

夢子「(菊谷の言葉を引用して)レビューは薬だよ。世知辛い世の中を元気にする薬だ!」

その通りだ!と思うと同時に、現代では、それが原因でコロナの感染が増えているかもしれないことも事実(人が集まる以上、どれだけ対策しても感染リスクはあるので…と鑑賞した私が言える立場ではないですが…)。果たしてエンタメはいつどんな時も正義か、改めて考えさせられたセリフでした。

演劇を愛する者として、演劇に救われてきた者として「ほんとにそう」と。今までの観劇人生がバーーッと思い返され、少し泣きそうになりました。

 

綾子「女は家の道具じゃないってのよ!」 

当時、自由を求めた女性の切なさを感じました。 

 

夢子「お客さんは皆色々なものを抱えています。でも見終わった時には忘れさせます!嫌なことは何もかも」

慶ちゃんがいつも言ってくれる「嫌なこと忘れろよ~」を思い出した。NEWSに会いたい。

私にとってのエンタメが、まさにそれだと感じたからです。複雑な思いを抱えながらも、エンタメが起こしてくれる奇跡に、いつも救われてきたのだと気付かされました。

ライブでの小山さんの言葉を思い出した。私たちが「エンタメに救われる」ということ。

 

兵吉「(笑)これはもう見るしかないですね。明日席を用意します」

夢子「見るよね?」

矢萩「…………はい」

乙女「声が小さい!」*1

矢萩「はい、見ますぅ!」

可愛いから。←

  

菊谷「自ら歌わない鳥を無理やり歌わせると、その鳥は死ぬんです」

歌いたくない鳥が、自ら歌うことに意味があるんだろう。歌いたいと思ったときのために曲はあるんだろう。
無理に頑張らず、その人(あるいは自分)の感情をまず聞いてあげることが大切だよなって、私自身の境遇や感情と重なってしまい、なんて優しい言葉なんだろうと感動しました。

誰かに何かを強制しても続かないし続けられない、自ら鳴こうとしなければ心は生きていけないのかもしれないと思いました。

ここ最近周りでしんどそうにしてる方が多いからこそ、この言葉を伝えたいなとも思いました。いいんだよ、無茶しなくて、出来ると思ったらでいいんだから。って

 

乙女姐さん「和田純!!あんたこれ、手だよ!?」

商売道具の和田純の大切な手を座員一同みな大切にしているところ
なんとも言えないが心の底からグッときます

 

菊谷「君は音楽を取り戻すべきだ。これは僕の個人的な願いだ。

君の中には宝物のような才能が眠っている。封印を解いて君の宝を輝かせるべきだ」

今の自分と重なったからです。高校生の頃、2度とやらないと誓った音楽をこの春からまた始めることになり「やっぱり好きだしもう一度やりたいけど私に出来るのかな」と不安を抱えていたときに観劇したので「なんで私のこと知ってるの!?」とびっくりしました(笑)ほんとうに音楽って不可逆ですね。

 

菊谷「君がこれから作り出そうとする世界に歌はないのか?踊りと笑いは?

今の社会を破壊して、そんな色褪せた世界を作るつもりなのか?」

「不要不急」なものをやることに対する一つの完璧なアンサーだなと思い、心を打たれました。いくつか好きな台詞はあるけど、一番好きな台詞です。

 

松井「誰が亡くなったんだ?」

エゾケン「毛虫ですよ」

 

 

矢萩「ハウスは日本語で?」

矢萩・カナ・ヨシミ「「「いぇ〜い!!」」」

奏、明るくなったなぁって思いました!

さっきまで暗かった奏ちゃんがそんなことを言うキャラになったんだな可愛いなと思いました。 それにしてもキャラが変わりすぎていてこのセリフを聞いてあやうく声を出して笑うところでした。

カナ「ねぇ奏、きんつば食べに行こうよぉ」

矢萩「え?食べちゃうの?本当に?き・ん・つ・ばっ♡」

矢萩「じゃあ俺はパイを食べようかな。じょしぶどうが乗った大きなパイ、あま〜いパイ」

ヨシミ「何だよじょしぶどうって」

矢萩「ちょっと噛んだだけだよ。干しぶどうのこと♡」

ヨシミ「もう!余計エロいわ!!」

加藤さんがそんな破廉恥なセリフを・・・でもなんか刺さるけど喜んだらオタクとして終わりな気がする・・・!!!どうしよう・・・でも・・・と葛藤を繰り広げました。姉さんたちにニヤッと笑って返す加藤さんがあまりにも良すぎて興奮を抑えられず申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。

 

浅草「今日もエフリィ、ええふりこいてまぁ〜す♡」

私は秋田出身なので奏の方言がだいたい分かったネイティブです。
「えふりこき」って調子のってるとかどちらかというと弄られてるような悪い表現に感じられるかもしれません。でも私には相手に認められたいとか弱い自分を強く見せるために心の中で戦ってるってことも少しはあるのかなって感じています。
まるで幽霊のようだった奏が変わったことを表せるこれ以上ない表現だったと思います。

 

夢子「ナデさん……。やっぱり会いたい!」

矢萩「じゃあ少し離れて有楽町は?いつもの隠れ家バーで」

夢子「うん!ああ、早く夜にならないかなぁ…」

2人のピュアな恋心とワクワクした感じが可愛らしかったので。

かなで を ナデさんて呼ぶのなんか良くないですか?!
癖にブッ刺さります 

最早私の青春です

 

菊谷「沈黙はしていない。こうして劇場のドアを開いている。沈黙はドアを閉めることだ。

そりゃあ頭にくるさ!大事な台詞を奪われて、手足をもがれるような思いだ。でも闇雲に対抗したらドアを閉ざされる。それだけは避けたい。

それに手足をもがれてもはらわたは残されている。

検閲は表面上の言葉と筋書きを攻撃して僕を支配したと思っているが、そんなことでは僕のテーマは揺るがない。

そう、彼らは一番大事なテーマを見落としている。」  

菊谷「ここにあるのは、ただ自由な精神。右でも左でも、上も下もない!」

エンターテイメントは不要不急ではない。人が生きていく上でとても大事なものであって、それを誰かに何か言われる筋合いはない。そんな気持ちになってとても嬉しくなりました。 

 

菊谷「この世に全く不要なものだと思われている。でもその不要なものを大勢の人が観に来ている」

大勢の人がレビューをみにきてくれている、ってその時代の人というよりも、わたしたちにいってくれている気がした。舞台であんなに全員がこっちをみることはなかったきがするので余計そう思った。

 

菊谷「彼らはなけなしのお金をはたいて劇場に来てくれる。本当に不要なら誰がそんなことをするんだ?
かけがえのものがここにあると彼らはわかってくれてる。ここに来れば誰もがつかの間自由になれる」

コロナ禍によりエンタメが不要不急とされている現代と重なるところがあったから。

演劇やライブなどのエンターテイメントが学生時代から大好きだった私にとって、いつだって客席が私の一番の居場所でした。劇場の客席に座れば、日常を忘れてその世界の1人になれる。どこへでも連れてってくれる。自由になれる。登場人物たちがその台詞を聞いて、あたたかく微笑んで客席に視線を向けた時、エンタメを愛するあの日の自分と重ねて思わず涙が溢れました。大切な台詞です。

 

菊谷「僕らの世界にはこうせねばならないとか、こうあるべきとか、べしとかべきとかはない。劇場のドアを開け、陽気に幕を開ける!それだけだ。」

物事すべてにおいて、I want toのこと、自発的にやる行動に叶うエネルギー源はないよなぁ…と思いました。I should やmustには出せない馬力がある。
自分のやりたい!を大切にして才能と夢を時代に奪われそうになっても(最終的には奪われる)絶対に揺るがない栄を見て涙が出ました。

   

おタキ「はいっ。でも今はこんなに華やかな場所に居させてもらえて鼻高々です!

とっても素敵です。夢子先生とエフリィ先生のコンビ。

まるでおとぎ話のお姫様と王子様みたいで、こんな綺麗な世界が現実の世界にあるんだなぁ…って。

でも残念です。一度も客席で見たことがないんですよ。

いつか奮発して一等席のかぶりつきで見させてもらおうと思ってたんです。

こんなことならおっかさんの形見を質に入れてでも見ておくんでした、あはは…」

おそらくみんなが泣くようなシーンではないと思うのですが、気付いたらボロボロ泣いていました。

幼い頃から奉公に出されて苦労していたおタキさんが、今仕事をするのが楽しいのだと嬉そうに言う。エフリィと夢子の歌を舞台袖で聴いてまるで夢の中にいるみたいだった、でもいつか一度だけでいいから祖母の大切な形見を売り払ってでも一番良い席を買って、この目でレビューを観てみたかったと話す姿に涙が止まらなかった。ああ私、その気持ちを知っていると思った。エンターテイメントに救われて、その一夜限りの想い出があればこれからも生きていける気持ちを、私はよく知っている。おタキさんが愛しく、抱き締めたくなりました。

その後、エフリィがおタキさんのためだけに歌う場面は、演じる加藤さん本人が言っている「たったひとりのためだけに歌う」に通じると思いました。たった一人でも求めてくれる人がいるから、エフリィと加藤さんは何度でも立ち上がって歌うことができるのですね。

おタキさんが便所掃除ばかりで汚いからと遠慮していた手…想像もつかないような苦労を重ねた、シワの刻まれた手にそっと口づけするエフリィの姿に、スターの真髄を見た気がします。

 

 

矢萩「エフリィは明日も明後日もその先も、舞台で歌い続けます。

明日、あなたに一等席のチケットを届けさせます」」

ドキッとしました。シゲちゃんが私たちにアイドルとして見せてくれていることがまさにこれなんだなぁって。今日も明日も私たちのために歌って踊ってアイドルしてくれてありがとうってココロから思った

何度思い出しても胸がギューンってなります。
浅草エフリィがおタキさんに言ったのであって、
私が言われたんじゃないのに。加藤シゲアキが言ったんじゃないのに。胸が苦しい

この後夢子ちゃんが「大好きよ。」は私の代弁。 

心があたたかくなりました!
(語彙力なくてすみません!でもこのシーンを語るのに言葉なんて要らないと思います!) 

ポロポロ涙が溢れてきた。

 

夢子「大好きよ」

わたしも、わたしも大好きです(号泣)!!!!!!!!!!!!!!!!
(かずえちゃんに同意しすぎてたぶん頷いていました)
なでかずカップル、バカップルかと思ったのですが、盲目じゃない人間として心の底から奏くんが好きなんだと感じました。

 

夢子「シルバーよ。初めて会った時から気になってたの、あなたの寝癖」

矢萩「あはは!おれ、つむじが二つあるんだ」

夢子「えっ!」

矢萩「ここと、ここかな?」

レビュースター同士ではなく恋人同士の2人の何気ない会話が微笑ましく感じました。その後の展開を知った今となっては思い出すだけで胸が締め付けられます…

めちゃめちゃキュンです!!!シゲちゃんのつむじ2つあるの探したい人生だった…。そして寝癖さわりてー

 

夢子「ここは夢の場所だね…。」

夢子ちゃんのセリフを聞いて、夢子ちゃんたちだけでなくこの場所に足を運んでいる私たちにとっても夢の場所だと感じたし、この1年間この景色が見られなかった私たちからしても、ここは最高の場所で絶対に不要不急ではないと感じたからです。

 

夢子「ええ、何もない田舎町で、たまたま見たエノケンの活動写真で踊り子たちを見たの。キラキラしてた!浅草では本物の踊り子がレビューをやってるっていうから、思い切って見にきたの。一瞬で心奪われたわ!『もう帰らない、ここで生きる!』ってその時に決めちゃったんだ」

矢萩「無謀だね」

和枝に優しく聞く「無謀だね?」

ただ言われたいから

 

 

矢萩「ねぇ、出ようよ。ミュージカル!菊谷さんの本邦初のミュージカル。エフリィと夢子で、二人で主役を張ろう」

夢子「あなたはいいけど私は無理よ!後ろでひっそり踊っているわ」

矢萩「本当に?」

夢子「……いや!主役がいい!二人でやりたい」

いたずらっぽい笑みが最高で、答えはわかっているのにあえて聞く奏くんずるいな、とも思いました。そして顔が良い。

 

矢萩「何より、君には最強の武器がある。『一番好きなことをやる喜び』だ。

人間は自分が好きなことを大事にしなきゃダメだよ。

和枝が可愛いのは、心が輝いているからだと思う」

 役のセリフではありますが、好きなものをずっと大事に大事に育ててきた加藤シゲアキさんにあまりにも似合いすぎるセリフでしたし、説得力がえげつないです。 

 自分の心の中にある主義と音楽への愛で揺れる中、「可愛い」と理由までつけて真っ直ぐ伝えられる奏くんの揺らがない和枝への気持ちが伝わってきて、印象に残るセリフでした。それとは別に、あんなこと一生のうちに言われたい!!という邪な気持ちもあります。

矢萩くんのセリフは、このセリフを言っているシゲちゃん自身がそれを体現しているなと感じたからです。自分も好きなことをやって輝いている人間になりたい!と切に願いました笑好きなことをめいいっぱいやってるシゲちゃん、カッコ良すぎました!

薄給ですが好きなことを仕事しているのでこのセリフで救われた気がしました。

私はまだ大学生なので、将来自分もやっぱり一番好きなことをしてみたいな〜!!と思いました。

個人的な感想にはなってしまいますが、就活で自分の将来にとても悩んでいる私にとって、とても刺さる言葉でした。輝く夢子が羨ましく思え、悔しくもなり、自然と涙が溢れていました。

音楽を取り戻した奏くんだから、世の中に憤ってる奏くんだからこそ実感がこもってるセリフだなぁと。
また、コロナで好きな現場を奪われた自分自身にも響きました 

外見もとても可愛い夢子でしたが、ちゃんと心をみてくれてるところがいいなぁと。あと、奏くんは「大好き」だとか「愛してる」という言葉はありませんでしたが、この一言でも十分夢子への気持ちが伝わりました!!私もこういう風に言ってくれる人とお付き合いしたいなって思います!!

まさにその通り!エンタメを制限され、一年。配信でどうにか繋いできたけれど、どこか虚しさはあって、それが現場に行って気持ちが晴れた。好きなことを好きなだけして愛でたいと思った。

コロナ禍で私にとっての好きなこと=コンサートや舞台などを手放しで楽しめない今だけど、これからも好きなことを大事にしていきたいし、モダンボーイズ観劇に来てよかったなって思ったから

「好き」と言う気持ちしっかり無くさないできちんと持っていれば多分大丈夫なんだなと気付かせてくれました

 

矢萩「一緒に行こう。僕たちはまだ夢の途中だ」

 

矢萩「あはは、お腹空いちゃった。ビフテキ食いに行こう」

夢子「食う!ビフテキ!」

奏の言い方もめちゃめちゃ可愛いし、大学生のあどけなさが出てて良い。愛おしい…
奏くんは調子に乗っても鼻につかないかわいらしさがありますよね。
夢子がめちゃめちゃ可愛くて、「食う!」って繰り返す無意識の可愛さとモテテクに悶えた私も夢子が好きです♡心が厨二男子です。

 

菊谷「そういえば例の毛虫の話なんだが……。すまない!あれは実話じゃなかったんだ」

アメリカでの実話と聞いていた踊る毛虫の話は、向こうの作家の創作だった。しかしバレンチノは本物の踊る毛虫だった。創作を凌駕した奇跡だ。

実話では無かったが、その終わり方が良い。踊る毛虫に10万ドルの値がついて、トラブルに巻き込まれて疲弊する主人公たち。しかし毛虫が行方不明になると、残されたお互いの絆に気付いた。そして心を癒すためのピアノを主人公が奏でると、どこからか蝶々がやってきてピアノに合わせて踊る。(蝶々を実演するエゾケン)

デッパ「その蝶って!」

菊谷「そう!踊る毛虫は踊る蝶々になったんだ!」

 モダンボーイズ がフライヤーにまで蝶々にこだわってた理由がわかって好きです。

 

矢萩「本当にさよならなの?」

夢子「うん」

矢萩「こんなに突然?」

夢子「うん」

矢萩「まだ夢の途中じゃないか!未来のミュージカルは?!」

夢子「悔しいけど、そこまで届かなかった。でもね、幸せだったわ。素敵な思い出をありがとう。

1年前を思い出してしまいました。夢の途中なのに、こんな形で呆気なく。そこだけふと切なくなり涙が出ました。

 

夢子「せめてレビューみたいに終わりたいわ!粋でおしゃれに」

舞台内台詞にもあったように夢子はここに心を置いていった(ニュアンス)と言っていることから夢子は本当にレビューが大好きだったんだな、と。
矢萩の記憶の中に生きる夢子はいつまでもキラキラでありたかった、だからこそあの場面で(しかもヤクザの前で)歌って踊る夢子に心打たれました。
突然今日を特別な日にしたいといって櫛を渡したのもなんとなく追っ手が迫ってることに気づいていたんですかね……

 

 

矢萩「やりましょうなんとしても。夢ちゃんの穴は全員で埋めて!できるでしょう。浅草は事故に強いんだ」

矢萩「幕を上げましょう!なんでもやります!今の僕たちにはそれしかできないんだ!」

NEWSと重なった

 

 

菊谷「サンキュー。よくまとめてくれた。でもお前は大丈夫か?惚れ合ってたんだろう」

矢萩「誰からそれを……?」

菊谷「見てりゃわかるよ。演出家だ。コンビの芝居がある日を境にガラリと変わったよ」

矢萩「バレてましたか。すみません。」

菊谷へ頭を下げる矢萩。苦笑いを浮かべる。

矢萩「大丈夫じゃありません。今もギリギリで立っています」

矢萩「和枝は文字通り命がけで浅草に来て夢を描いた。そして彼女は昨日、ここに心を置いていきました」

菊谷「心を?」

矢萩「はい。僕はそれを抱きしめて舞台に立ち続けなければなりません。和枝が命をかけて憧れたこの舞台に」 

夢子が姿を消して1番落ち込んでるのは奏ちゃんなのに、一座のみんなを奮い立たせて「幕を上げ続けること、舞台に立ち続けること」を説得して…。 超絶ニュアンスですが「僕らを楽しみに待ってくれている人たちがいる限り僕は幕を上げ続ける」って言っていたのが、今加藤シゲアキが演じる意味が深すぎると感じました。加藤さんを好きでよかった。10年後に菊谷さんを演じて「お前は大丈夫か」と聴く加藤シゲアキさんが見たいです。過去の己に問いかけてるみたいになったら号泣以外の余地がありません。 

シゲちゃんが菊屋さんをやる事も一説あったと聞いてゾクゾクしました。また、俺はお前のことちゃんと見てるっていう菊屋さんの奏への愛を感じました 

 

兵吉「さぁ、戦闘開始だ!!」

鳥肌が立った。
なんでかわからないけど、心が震えたんです!!

 

矢萩「ずっと一緒だ…幕を上げるぞ」

観劇前にパンフレットを先に読んでしまい、ネタバレしてしまったか!と随所で思いました。幕間で再度パンフを見ていると、見逃していたこのセリフを見つけて、後半でこれもセリフで聞けるのかなと期待したら、やはり!!!でした。わたしも。となりました。 

愛の夢子がいなくなったにも関わらず強いエフリィに心打たれた

夢子ちゃんがいなくなった後、形見の銀のくしを胸に抱いてこのセリフ言って、その後くしで髪を整えるシーンが本当にオーラというか気品がすごくて鳥肌ものでした。あと、すごく個人的ですけど、帰宅後に余韻を残したままパンフレットを開いて読んでいたらそのセリフがあって、そのシーンを思い出してすごく泣きそうになりました…。

 

佐藤「それと、二度と赤には戻らんでくれ」

いつから、奏のこころにはもう社会主義のきもちがなくなっているときづいたんだろうか。と千秋楽のときに思い、考えてます。 

 

矢萩「工藤さん!どうか劇場を馬鹿にしないでください!」

矢萩「僕はここは奇跡が起きる場所だと信じています。

それは目には見えない、人の心に起きる奇跡です。

僕はここで世界を変える奇跡を起こす」

コンサートでNEWSに会えることや、NEWSに出会い、この場所にいることも奇跡だなと重なって号泣したセリフです。

自分の体や命を犠牲にしなければ何かを変えられないと考えるのではなく、今自分が置かれている状況や環境をどのように利用して、自分の信念を貫くのか、いくらだって方法はある。
何かを変えたい時に固定概念や常識に囚われる必要はない。
新しいことを今自分が始めたっていいんだ!という可能性と自由を感じました。

2020年初春、緊急事態宣言が出るよりも学校が休校になるよりも、何よりも早く中止された各所のライブ。どんなエンタメも命には代えられないこと、頭ではわかっていたけれど、エンタメに人生をかけてくれている大好きなNEWSが私にとってはいつだって必要でした。なぜエンタメは必要なのか、その答えのうちのひとつが「奇跡が生まれるから。」なのかもしれないと思いました。そのシーンから最後まで涙が止まりませんでした。

 

矢萩『たとえば、この浅草の雑踏には恐ろしい犯罪者も紛れているかもしれない。家出人や失業者も途方にくれて、行く宛もなく寂しく歩いているかもしれない』 

矢萩『そんな彼らもいつかレビュー小屋のドアを開けるかもしれない。ここには彼らを助けるようなものは何もない。でも身を隠すための暗闇と、ほんのひととき自分を忘れられる時間がある。

彼らはやるせなさに涙ぐむだけで笑わないかもしれない。思い出にひたりじっと目を閉じているだけかもしれない。でも犯罪を犯したものは、それ以上の罪をここで犯そうと思うだろうか。家をなくしたもの、仕事を奪われたものは、それ以上に人を憎もうと思うだろうか。』 

矢萩『芸人や踊り子たちは、いつものように踊り笑っているだけだ。だけどそれを奇跡と呼んで良いんじゃないだろうか』

 ・・・劇場は楽しみたいだけではない、いろんな気持ちを抱えてくる人を受け止めてくれる場所なんだなと思いました。

本当に辛かったとき、大好きなものを見たり聞いたりしても心が全く動かなかったときがあります。だったら触れなければいいのに、無の気持ちのまま触れていました。不思議な感覚でした。その時のことを思い出しました。レビューは薬、と同じだったのかな。

今日も舞台に演者たちが立っていること、私たちがそれを享受できること、その1回1回一瞬一瞬が奇跡なんだなぁ

エフリィが工藤に「〜じゃないだろうか?」という口調でいくつか連続して問いかける台詞が、エフリィのレビュー人としての熱意が伝わり全部好きなのですが、その中でも、「奇跡じゃないだろうか?」で締めくくられているのがとても胸に響きました。「奇跡」という言葉が胸にグッと刺さりました。

 

矢萩「乾杯」

一公演のみの感激なので全てこの演出だったのかは分かりませんが、「乾杯」の「ぱ」で声が裏返っていたのが印象的でした。気丈に振舞う矢萩奏の押し殺した感情が、その瞬間だけ漏れ出たようですごくぐっと来ました。

 

矢萩「僕は……僕は、菊谷さんに出会えて、幸いでした」

私も加藤さんと出会えて幸いだな、と思って泣いてしまいました

 

菊谷「お母さんに感謝しないとな。よくぞ奏に音楽を授けてくださった!」

私も母がピアノの先生で、私も母に「音楽を授けてもらった」んだなと思って感謝の気持ちが湧いたのと、そのように思ったことがなかったので、とても綺麗な表現だなと思っています。 

 

 矢萩「何があろうと劇場のドアを開け続けます」

私はエンタメ業界に近いところに身を置いているのですが、コロナ禍でエンタメが不要不急だと言われ舞台やライブはことごとく無くなり、好きだった劇場や映画館、ライブ会場が閉まるなんてことも相次ぎ私の大好きな世界は今の日本には必要がないのか…と悲しみに暮れたこともありました。業界に近いからこそ尚更それを直接的に感じたのを覚えています。
しかし、この台詞を聞いて私は心の底からエンタメは必要なものだと、なくてはならないものだと感じました。
劇場のドアを開け続けるという言葉は菊谷先生の意志も詰まったもので、絶対に泣いてしまうんですよね……どんなに辛くてもそこに行けば踊り子が踊りスタアが歌い…そうしたエンタメがあり続けることがこの物語にとっての救いなのだろうし、時空を超えて令和の今に救いをもたらしてくれているんだと思います。
こうして今モダンボーイズを上演できたことが「劇場のドアは開け続けます」という言葉がずっとこの日本に残り続けていることを体現しているのではないかなと思いました。 

 

兵吉「そうですよ先生、しゃがんでいてください!

『鉄砲玉の来ないところで、しゃがんでいて』ください!」

その時代のことはわからないけれど命をかけて戦ってくださった方々がいて今、私たちは生かされているのだな。シゲちゃんと自分達がいるこの時代には戦争が完全になくなったわけではないけれど日本は平和になってよかったなとしみじみかんじました

 

菊谷「大丈夫、僕は何ひとつ変わりませんよ!

たとえ戦場であっても、レビュー人として全てのものを見て、全ての音を聴きます。

懐かしき劇場に想いを馳せながら、敵弾に倒れる最期の一瞬まで」

これから戦地に向かうのに、僕は大丈夫ですって明るく言える、タフな感じがかっこいいなって思いました。菊谷先生の言葉や安心感を感じられる存在に、観ている中で何度も救われました。自担が演じた奏くんや浅草エフリィは最高にかっこいいけど、この話の登場人物の中での一番の推しは菊谷先生かもしれないです。

 

 矢萩「みんな!準備はいいか!劇場のドアを開けよう!いつものように幕を上げるぞ!」

度々出てくる「幕をあげよう!」の奏さんが大好きでした。

奏さんの色んな感情を一度に受け取れるため、私には受け止め切れませんでした。。エリフィの色んな表情が見れて幸せな時間でした。

 

♪狭いながらも 楽しい我が家

ある意味象徴的だなと。
戦争に飲み込まれていく国家、主義者への弾圧、ままならない世間、それでも、その中にあってもささやかな幸せを見つめようとするその視線。
心温まるような、切ないようなちっぽけな個人の痛切な祈りでありながら、実はそれさえも歴史の渦の中のものでしかない、と感じさせられるフレーズでした。

「主義者」と言われた人たちは厳しい弾圧・統制の中、次第に「転向」へと向かっていく。
主義者であり続けられなかった自己、主義者であり続けられなかったことへの罪悪感とその受容。
文学の中で見られた動きとして学んだものですが、まさに舞台中のエフリィの辿った道筋にも合うなと。
そうした「転向者」たちは、主義を断念し、離れ、代わりに陋巷へと視線を向けていく。(記憶違いだったら恥ずかしいのですが)

世を嘆きつつ、主義を断念して、代わりに新しい夢を見て、その場所で幸せをつかもう、見つけよう、叶えようとしたエフリィが歌うこの歌詞には、見かけ以上の含みがある、そんな気がしてぼろぼろ泣けました。
エフリィの切なる願いのようで、それでいてその感情でさえも、歴史の渦に呑まれたものでしかないのかもしれない。
けれど、だからこそ余計に切なく苦しく、大切に思わずにはいられないフレーズだった。

そんな風に思いながら白衣装に包まれて輝きながら歌う加藤さんを見ると、どうしようもなく心が揺さぶられてたまりませんでした。

 

 (複数場面など)

矢萩「僕はここは奇跡が起きる場所だと信じています。

それは目には見えない、人の心に起きる奇跡です」

菊谷「彼らはなけなしのお金をはたいて劇場に来てくれる。本当に不要なら誰がそんなことをするんだ?」 

奏のセリフも菊谷のセリフも現在の世界の状況とぴったり合うと感じました。加藤さんがオファーをいただいたときに「今こそ上演されるべき」と仰っていました。現状エンタメは不要と思われることがあります。しかし、エンタメに触れると感情が動いたり、やる気が出たりします。それが奏が言っていた『奇跡』で、その奇跡が必要だからお金を払ってでも見たいと思うことに繋がると思います。

 

夢子「何もない田舎町で、たまたま見たエノケンの活動写真で踊り子たちを見たの。キラキラしてた!浅草では本物の踊り子がレビューをやってるっていうから、思い切って見にきたの。一瞬で心奪われたわ!『もう帰らない、ここで生きる!』ってその時に決めちゃったんだ」

矢萩「無謀だね」

夢子「でも夢子、よく決心したわ!だって今、こうして夢の中にいる」

 

矢萩「何より、君には最強の武器がある。『一番好きなことをやる喜び』だ。

人間は自分が好きなことを大事にしなきゃダメだよ。

和枝が可愛いのは、心が輝いているからだと思う」

 

次のシーンでいっきに夢子を現実が迎えに来る比較が震えるほどでした。

 

*1:誰の台詞だったかあやふやです、すみません・・・