2023/8/7 SORASHIGE BOOK

 

朝からシゲ部でめちゃくちゃにされて、一日中頭いっぱいだった。

 

2023/8/6 SORASHIGE BOOK

ソロ曲『人情心中』の話

(∵)どこから話すか……。ま、読み方で言えば『にんじょうしんじゅう』って歌ってます。ただ、やっぱ物騒なタイトルでしょお?!この物騒なタイトルでいくかは本当に迷ったんだけど。加藤シゲアキとして、僕としてのNEWS 20周年の合言葉が「心中」だったんですよ。

それはまあさ、心中っていうと怖い、物騒なイメージ……太宰治的なのを考える人もいると思うんですけど。元々は「心中(しんちゅう)」っていうね、「誠の心」。「心中立て」って言ったりしますけど。「忠誠を誓う」みたいなところが始まりではあったわけですよね。だんだんそれが「愛を誓う」みたいなところに行き、浄瑠璃ですけど『曽根崎心中』などからも当時爆発的なブームになって。みんな男女が三途の川を渡ろうとするということですよね。それが社会問題となって、政府が動くことになったっていう社会的背景があるわけですよね、昔ね。

そんなことはあるけど、元々は忠誠を誓う、男女の誓いっていうか……心の真ん中だよね。っていうところで考えたときに、そのちょっと行き過ぎるところも含めて、僕とファン……「NEWS」って言うと僕が二人も代表するのはあれですけど、僕個人としては……20年、もちろん途中から好きになってくれた人も沢山いると思うんですけど、NEWSを応援してくれてる人ってすごい愛に溢れてるし、どこまでも着いていくって人も結構いるんだよな〜と思ってて。その感じが、僕自身もファンのためにっていうか……「ファンの皆さん」という一人の人を愛するように20年活動して来たんじゃないかなぁ〜とか思って。まぁ、その辺の詳しい話はこの先もしてくと思うんだけど。

まぁ、20周年っていうところから韻踏んで心中に着いたところもあるんだけど。笑 僕の中で最初、「にじゅう」「しんじゅう」みたいな。にじゅうっていうのはどっちかっていうと「二つの重なり」、「二つ僕たちが重なるように心中して来た」っていう「二重心中」っていうのがずっと頭に……思いついたフレーズで、テーマで。

このテーマはソロ曲以外でも……つまり広がっていくんだが。それは多分そのときにわかる。そんな先ではないときに。

自分の中ではそういうテーマなんですよね。でも、この二重心中から人情心中ってことになってるのもあるんだけど、「人情」はどこから……。僕今回のソロ曲は、あんまり先に説明するのも、でも聴いたら絶対わかるから先に言うけど。落語からモチーフを得ており、もう知ってる人は「落語の名言を並べただけやんけ」って思うと思う。落語詳しい人はむしろ安直だと思ってしまうぐらい、落語の名台詞や有名な下げ、落語用語をサンプリングし再構築するっていうリリックなの。

滑稽話ですけど、落語には品川心中っていうちょっと面白話も語るし。あの頃ぐらいに流行ったフレーズでもありますからね。ただ、無闇矢鱈にサンプリングしてるというよりは色んなところを引っ掛けております。

20年一緒に寄り添ってくれた方に対する宣誓みたいな。全くもってラブソングではございませんが笑 加藤シゲアキのアティチュードを表現するという意味ではなっております。だいぶ今回もカオティックです。詩についてはこのぐらいにしておこうかな。


トラックは……ソロ曲をどうしてそうしたのかっていうと、まあイメージ、モチーフはもう一個あったんですけど。

僕は暇なときにトラックを作るっていう現実逃避をしてるんですよ。そんながっつりじゃないですけど、8小節ぐらいのループ素材とかを作るんですよ。ライブの地方とかでもずっとそれを流しながら遊んでたりするんですよね。

そんなこんなで8小節、16小節ぐらいのトラックがいっぱいいくつかあって。今回どの線で行こうかな〜って思った時に、その時僕はチェンソーマンのアニメがすごい好きで。漫画も全部読んでますけど、アニメもすごい好きで。アニメも毎回最後曲変わったじゃないですか。「もし加藤シゲアキがエンディング曲を作るなら」っていう勝手なテーマで……笑 何してんだよな俺、原稿やってる最中にな。現実逃避も甚だしいんだけど笑

加藤シゲアキがエンディング曲をやるとしたらこんな感じかな〜? みたいなトラッキング。ちょっと暴力的な曲が多かったじゃないすか。まぁオープニングもそうですけど。あの歪んだ感じ?バイオレンスな感じ?女王蜂なんてバイオレンスだったしね。そういうハードなやつを作ろうみたいなトラック素材を集めて作ってたのがイントロだったんですよね。そっから作っていってって感じでした。あのベースとギターのリフ、ドラムのテンポとかも最初からあって。

めちゃくちゃ早めからできてはいたんですけど、全貌が出来たのは結構ギリでしたね。その方向性でいくかはメンバーの空気見てから作るので。小山さんの方向、増田さんの方向をプロデューサーから聞いて、じゃあ被んないな〜みたいな。方向性としてはAgitatoと近いですね、音の感じはね。

今回はでも、ドラムベースギターの録音も立ち会って、トラックダウンも行ったんで。自分の思うままに作れましたし。俺は打ち込んでるからわかんないんだけど、弾くとなると難しいらしくて笑 めっちゃ苦戦してましたね。ごめん!すみません!みたいな。自分は弾かないので難しさがわからないんですけど、みたいな笑 でもそういうプロのスタジオミュージシャンの方が苦戦する感じの熱量もまた乗っかっててめっちゃ良かったっす。

評判も良いですけどね、スタッフからもかっこいいかっこいいって。落語考察を好きな方はしても楽しいんじゃないかな。だいぶ今回もカオスな感じですし。でも僕からしたら、それこそ「心の真ん中」じゃないですけど、すごい誠実に作りましたよ? 実はね。ふざけたように思えると思うんですけど、楽しんでもらえると嬉しいです。

 

はーーーーーーーーー……………………。

 

NEWSを応援してくれてる人ってすごい愛に溢れてるし、どこまでも着いていくって人も結構いるんだよな〜と思ってて。その感じが、僕自身もファンのためにっていうか……「ファンの皆さん」という一人の人を愛するように20年活動して来たんじゃないかなぁ〜とか思って。

こんなにこんなに好きなのに、その1/10ぐらいしか受け取ってくれないじゃん。俺のファンの人どこ?って簡単に見失うじゃん。ずっとここにいるじゃん。「俺なんて」なんて言わないでよ。

そう思って1伝えるために10を、10伝えるために100を投げ続けてきたけど(盛ってるというより回数の問題)、なんか…………な〜〜〜〜〜んだ100で伝わってたんですね。100で伝わってて、100を返してくれるんですね……。

加藤シゲアキさん。どこまでも稀有な人。「アイドルとファン」を世界で一番美しい関係と思わせてくれる人。あなたのファンは幸せ者ですよ。

 

でも僕からしたら、それこそ「心の真ん中」じゃないですけど、すごい誠実に作りましたよ? 実はね。ふざけたように思えると思うんですけど、楽しんでもらえると嬉しいです。

最後に「誠実」で念を押さないで……………。

 

ここから再録の「ヒカリノシズク」を流した。おたくをめちゃくちゃにするな〜〜〜〜〜!!!あーーーーー!!!!!

 

 

 

 

おまけ

「推し、燃ゆ」関連の加藤さんの言葉。アイドルとファンの間の隔たり。

 

2021/2/17 アフター6ジャンクション

「推し、燃ゆ」を読んだ加藤シゲアキさん

(∵)僕は推されることもある側というか、そちらがメインの仕事側なので。ある種神としての距離感、「神が何故そうしたのかわからないけどそれでも信じる」みたいな原理主義的な部分もあるし、不安になったりするという、振り回される主人公に「なんかごめん」と自分がやってることが空恐ろしくなる作品。(推される側として)僕は責任感を感じさせられる。これを理解してしまったら逆にできないというところもあって。僕らも目を瞑っていかないといけないところも多少ある。

(∵)「この(ステージの)隔たりがある分優しい」という地の文があるんですけど、それもすごいわかるなぁと。ファンの人に敢えて優しい言葉を言えるという、その距離感が相手を慈しめる距離感だっていうところは肯定された台詞だなと思った。

 

 

2021/2/26 タイプライターズ

「推し、燃ゆ」から「ステージと客席には、その隔たり分の優しさがあると思う。」を引用して加藤さん

(∵)すごいわかった。ファンの人に感謝できるのはこの一つの隔たりがとても大きくて、逆に素直な愛情のやりとりができる
(∵)僕個人にしては、いちアイドルとしてすごく救われたなと個人的に思う