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ラッコの海水浴

なんか色々アイドルとか

映画ピンクとグレーを2回見た(ねたばれなし)

NEWS アイドル
この映画面白い!!!好きだ!!!
それが1回目の感想だった。原作者のファンとして映画を観に行ったら、そこにあったのは自分好みの「メタ」で「全力で騙してくる」エンタメだった。だから観終わった直後の私の中にあった感情は「歓喜」で、「やったー!映画ピンクとグレー面白いぞ!!!!」と勝訴の紙を持って走り回りたかった。勿論映画館ましてや渋谷でそんなことは出来ないので、とにかくテンション高くツイッターで喚くしかなかった。しかしそんなことでは興奮を発散できず、翌日は何故かめちゃくちゃ早く目が覚めた。完全にピングレハイだった。でもそれほど私は映画ピンクとグレーに興奮していた。映画ピンクとグレーを好きだと思えた事実に安心し、物凄く喜んでいた。

私は原作者の加藤シゲアキさんのファンだ。原作となった小説「ピンクとグレー」は、彼にとって物凄く大きな転機となった作品で、内容は勿論のことそれを書くに至った背景を含め愛している。多くのファンにとって「ピンクとグレー」は単なる作家加藤シゲアキの処女作ではない。だからその作品に大幅な改変を加えて映画にしましたと言われた時、これは荒れるなと思った。私自身も大きく戸惑ったし、この映画は愛せないかもしれないと不安になった。その不安を感じ取っているのか知らないが、原作者の加藤さんは映画について語る度に「4割程度原作と変わっていること」「映画は小説と別物であること」「作品として原作者の手をはなれ、監督と主演俳優の作品であること」など、ある種の心構えをずっと説いていた。1年ぐらいかけてこのように心の準備をさせて貰っていたので、私自身も腹を括って観に行った。私が映画ピンクとグレーに求めたのは2つだけだ。
①映画として面白いこと
②ヒットすること
大切すぎる作品を違う形で世に出すにあたって、この2点だけは絶対に達成して欲しかった。映画がつまらないと、作品ごと「つまらない」というレッテルを貼られて小説までつまらないと思われる。そんなのは嫌だった。更に「ヒットして欲しい」というのは「原作者加藤シゲアキ」の名前が世に広まって欲しいからだ。映像化というのは「本来届かなかった層に作品を届ける」ことだと思っているので、元からのファン以外の層に届かなければ失敗だ。

この2点、特に①を求めたのは私が元々二次元おたくで、実写化で散々悲喜交々を味わってきたからだと思う。私にとって「いい実写化」というのは作品を忠実に再現することではない。
私が一番辛いのは、忠実に再現して「つまらない」場合だ。「面白い作品をそのまま実写化したのにつまらない訳あるか」と思われるかもしれない。しかし、あるのだ。私が今まで最も憎んだのはとある漫画のミュージカルで、ストーリーそのものは原作に手を加えていないが1話を引き延ばしてグダグダにした挙句他の場面を切り貼りしてダイジェスト的に合間に入れたものだ。作品ファンでないとダイジェストされた場面の意味がわからないため作品ファンに向けて作ったのだと思ったが、その作品ファンである自分が観たのにグダグダ具合に呆れ、死ぬほどつまらなかったので絶望した。そして客席は三分の一も埋まらずガラガラだった。来ていたのは恐らくコアな役者ファンだ。そんなことが映画ピンクとグレーで起こったら死ぬしかない。
多少手を加えてもミュージカルならミュージカルとして、舞台なら舞台として、映画なら映画として面白いのが一番だ。あくまでこれは私のトラウマに基づいた個人の感覚なので、その点はご容赦いただきたい。

もちろん、原作に忠実なまま面白く実写化する方法もあったかもしれない。でも私は、原作に手を加えたと聞いた時点でその可能性を追うことは辞めた。だってもう手を加えた後なのだ、もうどうしようも止められない。改変したなら、どんなに改変しても良いから面白く作ってヒットして欲しい。もうそれしか望まない。ピンクとグレーを世に送り出して、加藤さんの名を届けてくれ。


で、観たのだ。
初日に渋谷で。わざわざ東京ディズニーランドにいたのを抜け出して渋谷で観た。

面白かった!!!!!!!!!!

面白い!面白い!!ピンクとグレー、面白い!!確かに小説と全く別物だけど、この映画面白い!!!!!
「62分後の衝撃」は原作を読んでいるからなんとなくその正体がわかるのに、それでもその「62分」が来た瞬間は息を呑んだ。震えて鳥肌が止まらなかった。メタすぎる世界に飲み込まれる感覚が大好きだった。
そして衝撃の62分を迎えた後は原作を離れた展開なので、真っ新な状態で「これからどうなる?何が起きる?」とワクワクしながら残りを見た。「白木蓮吾はなぜ死んだのか」がどう描かれるのか予想がつかなくて楽しみだった。最後は監督の言葉通り「青春映画」であり、確かに小説とはテーマが根本的に違っていたと感じた。小説からカットしたシーンは全て、この「根本的に違うテーマ」を成立させるために慎重に場面の取捨選択をした結果だった。思い返せば小説にあったあの場面もこの台詞も、映画のテーマである「決別」にはそぐわない。だからこれで良い。

映画と小説は別物だった。別物だったからこそ、2つを見比べて楽しみたいし、楽しんで欲しい。映画から先に観た人は、全然違うピンクとグレーの物語を小説で楽しんで欲しい。特にごっちとりばちゃんは、小説では全然違う人物だ。ごっちはもっと人間味があり、りばちゃんはそこまでバカでクズじゃない(笑)二人の関係性だって違う。そもそものテーマが違う。どうかどうか、一人でも多く小説も読んで欲しい。そう願わずにいられないし、小説を手に取ってもらえるような映画になっていると思う。
私も、映画を観終わった今は改めてピンクとグレーを読みたくて仕方ない。その前に2回目、3回目と見に行く予定を入れたのでもう少し時間はかかるけど(笑)映画は映画で何度も見たい作りなので、時間が足りない。あー!ピンクとグレー面白い!!!


私はピンクとグレーが好きだ!小説が好きだ!映画も好きだ!そしてこの作品を0から作った加藤シゲアキさんが超超大好きだ!それが結論だ!

おしまい!