そして冒険は続く

 

2013年8月11日、コミケ帰りの私は、コミケに合わせて上京していた友人らと池袋の安い居酒屋でダラダラ飲んでいた。その時、何気なく発した「ジャニーズのコンサートに行ってみたい」という言葉にジャニオタの友人は盛り上がり、「来月NEWSのコンサートがあるから行こう」と誘ってくれた。NEWSのことはよく知らないが、イッテQの手越くんとevery.の小山くんがいた筈だ。ジャニオタの友人も、元ジャニオタの友人も、「NEWSなら絶対に楽しい」と太鼓判を押していた。日程も聞かないまま二つ返事で「行く!」と答え、詳細を聞かないままその日は終わった。「来月のNEWSのコンサート」が彼らの10周年をお祝いするためのものだと知ったのは、それから数日後だった。

 

それから5年経った2018年8月11日、私は味の素スタジアムにいた。嘘みたいな本当の話なので我ながら気持ち悪いのだが、NEWSの15周年記念ライブは「あの日」からぴったり5年後だった。以前、「YOUは何しに日本へ」でももちの卒コンに行くために来日していたオタが次の推しについて聞かれ「アイドルは探すものではなく向こうからやって来るもの」と答えていたが、本当にその通りだといつもいつも思う。運命的なものを感じてしまうぐらい、信じられないぐらいNEWSのことが大好きだ。

 

 

この5年間、すべてが良い思い出だったかというと、そうでもない。NEWSのせいで嫌な思いをしたことは一度も無いが、それ以外のところで腹立つことや苦しいことは何度かあった。特に腹が立ったのがコンサート中に後ろの人の私語がクソうるさいことで、「うるさい!!!」とキレたことは一度ならず二度、三度ある。ヒカリノシズクでぺちゃくちゃお喋りされる苛立ちを想像してくれれば、私の気持ちが少しわかると思う。

そんな感じだから、NEWSくんがいつも「NEWSのファンはマナーが良くて…」と自慢してくれるたび「ありがとう…(※ただし一部を除く)」と思っていた。でも今回味スタに入って思ったのが、ファンマナーの良し悪しはわからないけど、NEWSのファンの声のでかさは間違いなく自慢できるレベルにすごいということだ。いわゆるコール&レスポンスはもちろん、NEWSが「歌って!」と言った時の躊躇のなさは特にすごい。恥じらいなんてかなぐり捨てて、NEWSに届けるためだけに声を張り上げるファンのことは大好きだ。これはライブ映像だと伝わらないと思うので、知らない方にはいつかぜひNEWSのコンサートに来て体験して欲しいと思う。本当に、恥じらっていたら負けなのだ。

 

これまで、ジャニーズの中でもNEWSが好きだということを伝えると、相手によっては「どうして?」と聞かれることがあった。そういう人は私がモーニング娘。を好きだと伝えると「どうしてAKBじゃないの?」と聞いてくる人と大体一致するので、「どうしてNEWSなの?」には言外に「どうして(もっとメジャーなグループ)じゃないの?」という疑問が透けて見えた。そういう時は、正直何を言っても無駄だと思っている。「なんかわからないけど、NEWSが好きなんですよね」が私の常套句だ。でも、こういう場面とはまた別に、「どうして自分はNEWSのことがこんなにも好きなのか」は何度も自問自答してきた。答えは正直その時によって変わるし結論が出ないことも多々あるが、味スタ直後の「今」の答えとしては、NEWSはファンを愛していて、こちらがNEWSを愛せば愛すほど、向こうから気持ちが返って来るからだ。この感覚は、きっと体験してみないと伝わらない。NEWSからの愛はとてつもなく重くて、優しい。NEWSからの愛を浴びて、幸せ過ぎて泣いてしまうことがこの5年間で何度もあった。我ながら本当に重くてウェットなファンに育ってしまったが、そういうファンに育てたのもNEWSなのでお互い様だと思う。

 

味スタは最初から最後まで全部最高だったけど、その中でも忘れられない光景の一つが、過去のツアーの衣装を着て並んだ4人の姿だ。2015年のWhite、2016年のQUARTETTO、2017年のNEVERLAND、そして2018年のEPCOTIA。まるであの頃のNEWSが時空を超えて会いに来てくれたようで、信じられないものを見る思いだった。

2015年、White。好きになってから初めてのツアーで、1秒も早くNEWSに会いたくて初日の名古屋に飛んでいった。トロッコでメンバーが近くに来るたびにガチガチに硬直してしまい、終演後はなぜか首がものすごく痛かった。

2016年、QUARTETTO。ツアー開始直前に変ラボとNEWSな2人のレギュラー化が決まり、開始直後には24時間テレビのメインパーソナリティが決まった。幸せいっぱいの大忙しでツアーを駆け抜け、最終日の東京ドームではどうしても24時間テレビのTシャツを着たくて、発売日に電車を乗り継いでイオンへ行った。当日はNEWSのご家族様ご一行席の目の前で、NEWSを支えてくれる人たちの存在を感じてとてもあたたかな気持ちになった。

2017年、NEVERLAND。あまりにもあまりにも大好きなコンサートで、このコンサートに入るために生まれてきたのだと思うぐらい自分のための世界だと思った。ちょうど仕事が苦しい時期だったので、残業中に飲み物を買いに行っては財布の中に隠し持っていたNEVERLANDの鍵を眺め、「NEVERLANDに行きたいなぁ…」と思っていた。Mr.インポッシブルの「NEVERLANDの鍵 それはNEWSをずっと愛し続けているあなたの心です」という言葉が大好きだった。

2018年、EPCOTIA。今思い出してもゾクゾクするほど、壮大で最高に楽しい宇宙旅行だった。NEVERLANDが一つの頂ではなく、最高を更新し続けるであろうアルバムプロジェクトの始まりだったのも嬉しかった。NEWSを大好きでいる限りこのワクワクは続いていくのだと、本当に最高の人たちを好きになったと、最後にスポットライトを浴びた「W」の文字を見るたびに思っていた。

この5年間、私はNEWSと一緒に大冒険をした。そしてNEWSにとってもこの5年間は大冒険だったのだと、味スタで並んだ4人の姿を見て思った。宝物みたいな思い出ばかりくれる4人には、どうか世界一幸せでいて欲しい。取るに足らないちっぽけなファンにできることならなんでもしたいから、NEWSが「歌って」と言えば全力で歌う。よく「NEWSのファンは歌うのが好きだね」と言われるけれど、こと自分に関しては、歌うことが好きと言うよりも、歌って喜んでくれるNEWSのことが大好きなだけだ。本当にほんっとうに大好きだ。どれほどNEWSのことが好きか、伝わっているだろうか。

 

 

「ジャニーズのコンサートに行ってみたい」と呟いた一か月後、東京ドームでNEWSと出会った私は、NEWSとファンの姿を見て「羨ましい」と思った。この関係性への憧れこそが、私とNEWSの全てだ。あの日憧れた姿を目指して、これからもNEWSと私の大冒険は続いていく。

 

NEWSくん、15周年おめでとう。

大好きな4人の幸せだけを、これからもずっと 願っています。

 

 

 

*つづく*

 

お題「NEWS15周年コンサート "Strawberry" memories」 - はてなブログ