DIC川村記念美術館
今年3月で休館するDIC川村記念美術館へ行ってきた。休館後はコレクションの3/4を売却して縮小移転するらしい。世知辛い世の中だ……。
美術館は千葉県佐倉市にあり、東京駅から直通のバスが出ている。バス停で待っていたらこんな感じでラッピングされたバスが来てテンション上がった!!これも無くなっちゃうんだ。切ない。
バスで1時間ぐらいかけて到着した。建物の形が特徴的。「写真撮ってもらえますか?」と声をかけられて、前で記念撮影する人を手伝った。間違えて動画も撮っちゃった……ごめんおじさん……。
中は撮影禁止なので、外の大きなオブジェをパシャリ。
中ではまずコレクション展を見た。展示室の入り口にコレクションを集めたり美術館を作ったりした歴代の川村社長の写真が並んでいて、今頃泣いてるぞ、……と思った。
作品の写真は撮れなかったので、代わりにポストカードで。左下の赤い絵はマーク・ロスコという人の作品で、川村美術館は「ロスコ・ルーム」という専用の部屋が作られていることで有名らしい。ロスコの絵を7枚展示するための七角形の部屋で、薄暗くてちょっと不気味だった。作品の中にそのまんま入ってしまったみたい。ずっとあの部屋にいたら狂ってしまいそうだ……。その他にも、私でも知っているような有名な芸術家の作品がたくさんあった。スマホで解説を聴けるサービスもあった。(なんと無料!)こんなに素敵で手が込んでるのに、この美術館無くなっちゃうんだ……。川村さんだけじゃなく多くの人が泣いてるぞ。
コレクション展を一通り見終わった頃にレストランの予約時間になったので、先にランチを食べた。
混雑のため、レストランは1月から事前予約制になった。今日来ることにしたのも、レストランの予約がたまたま空いていたから。2,800円のデザート付きコースを食べた。敷地内にレストランはここしかないので、予約できなかった人は自分で何か持ち込むか、車でどこか行くしかないっぽい。近くにお店あるのかわからないけど……。
館内の続きを見る前に、外もぐるっと回った。
こんなに広い空久しぶりに見たな~~と思った、広い芝生。寝ころんで空を見ている人たちもいた。その脇に美術館へ戻るハイキングロードの入り口があったので、森の中を通って美術館へ戻った。
他にこの道を歩いてる人が全然いなくて、途中でベンチがあったので座ってみた。座った視界がこんな感じ。うおお……木だ……でっかい……。
自然を感じながら美術館へ戻り、企画展の「西川勝人 静寂の響き」を見た。
白とガラスと自然光が印象的な展示だった。作家本人が建物の光とか構造を考慮して設計したらしい。ガラス?アクリル?の板を重ねて作ったパネルが壁に並んでいたり、貝殻や葉っぱを使った作品があったり、絵画あり彫刻ありで「こういう展示だった」と説明するのがすごく難しい。低い壁で九つに区切られた部屋があって、その中心にあった「秋」という作品は落ち葉のじゅうたんのような見るからに「秋!!」の作品だった。誰かが触ったり興味本位で蹴飛ばしたり、小さい子が走ったりしたら台無しになっちゃう作品なので、なんというか「人の理性と善性」で成り立っているようで怖かった。破壊衝動じゃないけど、これ触っちゃったらどうなるんだろう?が一瞬頭をよぎった。他の人はそんなこと思わないのかな……。
帰りのバスの時間までもうしばらく時間があったので、最後にもう一度ゆっくり館内を一周した。予約制の茶室とガイドツアーもあったので、そっちも行ってたら時間カツカツだったかも。帰りはバスで爆睡して東京まで帰った。今回が最初で最後だったかな。川村さん、素敵なコレクションをありがとうございました。