ラッコの海水浴

なんか色々アイドルとか

ゼロ一獲千金ゲームのオリキャラに気が狂いそうになっている話

 

「ドラマオリジナルキャラクター」という文字を見た時、真っ先に思ったのは、「叩かれる」ということだった。

今年の5月、猛烈に応援しているNEWSの加藤シゲアキさんが賭博覇王伝 零という漫画の実写ドラマで主演を務めることがわかった。そして少しずつ情報が解禁される中で、キャラクター相関図が発表され、原作にいた人物がいなくなり、原作にいなかった人物がいた。そのうちの二人が、末崎セイギと氷川ユウキだった。原作を読んだ私からすれば、どこの馬の骨ともわからないようなイケメン二人組である。自分も実写作品の「原作ファン」側だった経験からわかるのは、原作にこういった形でメスを入れられるというのは、一歩どころか数ミリでも間違えれば発狂案件である。(余談だが、例えばコードギアスルルーシュが実写化されてアラサーになっていたら間違いなく発狂していたので、加藤シゲアキの宇海零を受け入れて下さった原作ファンの皆様には頭が上がらない)

少し脱線した。つまり言いたいことは、セイギとユウキの存在について「マジで不安だった」ということである。

 

そんな私の不安をよそに7月になってドラマが始まり、二人の人物像が明らかになった。一言で言うと、嫌なやつらだった。

末崎セイギは、原作に登場する人気キャラクター・末崎さくらの弟である。(実写ではケンドーコバヤシ。キャストが発表されたとき、誰よりもハマり役だったのでめちゃくちゃ笑った)チンピラヤクザの兄貴と比べると頭が良さそうだったりまともな片鱗はあるくせに性格が歪んでいて嫌な奴だ。1話では主人公・零の義賊仲間のチカラを殺そうとした。2話では賞金1000億円が得られる”王”になるために必要なリングを暴力で他の参加者から奪っていた。さらに3話と4話では零を殺そうとした。特に4話では、問題を解かなければチームのうち一人が死ぬゲームで零を利用するだけ利用して殺そうとしていたのでマジで腹が立ってこのやろおおおおおおおおおおおと思っていた。セイギって名前のくせに全然正義感のかけらもねぇ。本当にろくでもないやつだと思った。

氷川ユウキは、原作ではカケラも要素のないどこかから降って湧いたイケメンである。1話で突然現れたかと思いきや先述のセイギと出会って早々に意気投合し、それ以降ずっとつるんでいる。1話でも2話でもセイギの悪い行いに加担していた。4話と5話ではセイギが零を殺そうとしたように、天才中学生・標を殺そうとした。その時の台詞は「僕は未来の王を暗殺したい」だし、結局殺せなかったときは標に「さっきのは嘘だよ」とかっこ悪い取り繕い方をした。セイギが正義ではないなら、「ユウキ」も勇気ではなくへなちょこ野郎なのではないか?きっとそうに違いないし、いずれ無様な負け犬姿を晒すのだろう。そう確信していた。

 

しかし今、私は8話を前にして怯えている。セイギとユウキに怯えている。嫌な奴だ嫌な奴だと思っていた二人に対して、あと一歩で狂ってしまいそうだ。一体何があったのか、5話と7話の話をしないといけない。

 

5話でセイギは、あんなに殺そうとしていた零の命を救った。ゲームの中で水責めに遭って水没し、心肺停止状態になった零を、そのまま見殺しにできたのに心臓マッサージと人工呼吸(トレンド入りしたらしい。人工呼吸)を施した。正直自分は「自担が美しく水没する」というおたく人生で一回あるかないかのシチュエーションに死ぬほど興奮していたので、その直後のセイギの心臓マッサージと人工呼吸には「???????」となった。「突然どうした!?!?」と思った。恐らくそれまでの零とのやり取りで何か心動かされるところがあったのだと思うが、割と直前まで嫌なやつだったので突然の改心に見えて驚いた。まあでも、セイギ役の間宮祥太朗さんはイケメンなので、イケメン同士のKissということで画面は美しかったし、話題になったし、良かった。大体そんな感じの感想だった。

 

5話でちょっと心改まったっぽいセイギだったが、つるんでいるユウキは依然として嫌なやつだった。5話で標の暗殺に失敗したユウキは、ターゲットを標から零に変えることにした。そのため6話から3人協力型のゲームに零、零の義賊仲間のヒロシと共にチームを組んで挑戦することとなった。しかしこのゲームはどさくさに紛れてだれか一人ないし二人を殺せるようなものではなく、死ぬときは全員死ぬような危険な、クイズ形式のゲームだった。そしてゲームの中でユウキは「自分はいつ死んでも構わない。他人の命もどうでもいい」という発言を始めた。同じころ、なぜか様子を見に来て部屋の外で待っていたセイギは、ユウキは事業に失敗して多額の借金を背負っており、賞金が手に入らなければいずれにせよ命がないので、死のうと思えばいつでも死ねるのだと兄と零の仲間に話していた。自分の命もチームの命もどうでもいいユウキは自暴自棄のままゲームに参加していた。そんなユウキに零は繰り返し「生きて帰す」ことを約束し、「次のクイズに絶対に正解するから、正解したらユウキの命を自分に預けて欲しい」と言った。そして言葉の通り次のクイズ(常人では到底正解できないような無茶苦茶な問題だった)に正解してみせた零に、ユウキは「ははっ…お前、なんか怖いよ」と呟いた。そしてゲームのラスト、一番嫌なタイミングでアンカー問題を引いたユウキは、間違えたら自分の責任で全員死ぬという場面で零の方へ向き、「任せて。解くよ」と言った。

嘘だと思った。

これまでのユウキの行いや思想を考えたらそんなことを言うキャラではない。改心したと見せかけて、していない嘘つき野郎だと思った。「君を見ていて変わった」とか陳腐すぎる。嘘だ嘘だ嘘だ。疑いのまなざしを向ける私。そして零は、あんなに「生きて帰す」ことを約束していたのに「もう終わりだ」と言い「このクイズには絶対に勝てない」と泣きながら命乞いを始めた。突然の豹変ぶりに私は「演技だな」とすぐ思ったが、ユウキは「はぁ!?」と怒った。怒ったユウキを見て、さっきの「嘘」だと思ったものは全て本心だったのだと気付かされた。「まだわからないじゃないか」と零を励まし説得を試みる姿、苛立ちながらも出された問題に「解いてやる」と真剣に答えようとする姿、これまでのユウキなら絶対にありえない。ありえないのにどう考えても「マジ」なので、「命乞いしながら泣き叫ぶ自担」というまたもおたく人生で一度あるかないかのシチュエーションなのに、それは二の次になってしまった。まさかまさかまさかこのタイミングで、その隣のユウキに転げまわることになろうとは。呆然としている間に挟まれたCMは終わり、やはりさっきの零の豹変ぶりはユウキを焦らせて不正解にするための演技で、零の計算通り3人は生きてゲームから出ることが出来た。ユウキは迎えに来ていたセイギと一緒にあっさり帰って行った。

ユウキに情緒を乱された私は、5話のセイギが気になり始めた。ユウキはあんなにはっきりと零に心動かされた瞬間がわかったのだ(明らかにあの「お前なんか怖いよ」のところである。ユウキ役の小関裕太さんの表情がとても良い)、私が何かセイギに関して見落としているのではないか。水没する自担はいったん置いておいてじっくりと5話を見直すと、やはりユウキほどはっきりと「その瞬間」はわからなかったが、一つ腑に落ちたことがあった。それは4話と5話で繰り返し登場した、末崎さくらが昔飼っていたザリガニのエピソードである。さくらは「セイギがザリガニを水槽に沈めて殺した」と主張し、セイギは「殺してない」と譲らず、平行線をたどる二人。水槽の中の零は「セイギさんを信じます」と言うが、セイギはその言葉も信じない。ゲーム中この話は何度も出てくるので「いい加減にしろよ!」と何度も思わされたが、ゲームクリア後、水没した零と零を助けようとするチンピラの兄を見ているセイギの視線で思った。セイギ視点で物語が描かれたら、ここでザリガニが死んだ日の回想が入るのではないか。このままでは死んでしまう零と、零を助けようとする兄にあの日の出来事を重ねているのではないか。何もしなければあの日の繰り返しになってしまうということが、セイギを突き動かしたのではないか。改心が唐突に見えたと言ったが、改心というより、元よりそういう心だったのを零と兄が掘り起こしたのではないか。憶測にすぎないが、自分の中のセイギ像が変わりつつあって、怖い。

 

セイギとユウキは一体なんなんだろう。セイギは正義なのか?ユウキは勇気なのか?その答えが8話でわかるのだろうか?万が一わかったとして、私は狂わずにいられるのだろうか?8話の3秒予告だけでガタガタと震えが止まらない私の元に、小関裕太さんの「8話でゼロくんのファンに怒られるかも」というような内容のツイートが流れてきた。

そ、そっかぁ〜〜〜〜!それなら狂わなくて済むかも!ああ~~~よかった~~~~!!よかった~~!!よかっ…………ん?

 

ユウキが零のファンに嫌われる展開。

すぐに思いついたのは単純にユウキが引き続き嫌な奴のままでいることだが、もう一つ、心当たりがある。原作では末崎さくらが取ったとある行動。

あれをユウキがやったとしたら。

 

……。

…………………………………。

 

 

 

ゼロ一獲千金ゲーム第8話を震えて待つ。

 

 

 

 

2018/9/3 追記

 

予想の3倍狂いました。ありがとうございました。

 

 

 

 

 

ゼロ 一獲千金ゲーム|日本テレビ