鞘師の卒業

事務所ちゃんの馬鹿っ!!!!!!!なんで鞘師の卒コンしてくれないのよ!!!!!!!!!!!もう知らない!!!!!!!!!!

 

 

これに尽きる。これに尽きる。これに尽きる。

鞘師が卒業する。あとたったの2か月で鞘師が卒業する。鞘師は私にとって特別なメンバーではなかったけれど、モーニング娘。である時点でもう娘みたいなものだ。9期以下の子たちは、大事な大事な娘だ。なんなら12期は完全に孫だと思っている。あかねちんにお年玉をあげたい。

 

9期以下の娘。が私にとってひと際大事な存在なのは、彼女たちのことをオーディションの時から見ているからだ。ASAYANを知らない私にとってたまたま見た「美女学」の映像こそモーニング娘。のオーディション風景であり、そこに映る9期はひたすら幼く、当時娘。に興味を持っていた私には「大人っぽく、かっこいい今のモーニング娘。を変えてしまう存在」としてある意味脅威だった。2010年の年末~2011年1月にかけて娘。にずぶずぶ落ちていった私は、プラチナ期で娘。を好きになったくせにその時期をまるごと見逃してしまった。亀井ジュンジュンリンリンが卒業し9期が加わった新生モーニング娘。は、私が好きになったモーニング娘。ではなかった。どう向き合えばいいのかわからないまま、とりあえず「高橋愛がいるうちに生で見ておこう」と春の中野サンプラザへ行った。そこで私の意識を変えたのは、ほかでもない鞘師だった。


モーニング娘。2011春con - Moonlight night ~月夜の晩だよ~ - YouTube

衝撃的だった。生で見て一番印象に残った一曲だったし、DVDが出てからも何度も何度もこの曲だけ繰り返し見た。作業中に流しているだけでも、このイントロが聞こえるとすっ飛んで画面にくぎ付けになった。高橋愛新垣里沙という10年選手の超実力者に食らいついて殆ど同等に渡り歩いてしまう鞘師に心の底から驚いた。そもそもうさぎの衣装でぴょこぴょこ踊るだけだったこの曲が、娘。を代表する激しいナンバーになったのは間違いなく鞘師の影響だ。鞘師のためにこの曲は生まれ変わった。

このMoonlight Nightを見たとき、新生モーニング娘。への向き合い方が私の中ではっきりと決まった。この子がいるこの先のモーニング娘。は、きっといつかプラチナ期を超える。だから絶対にこの先を見逃さない。変革の先をきっと見届けるのだ。

そう決心させるほど、鞘師はすごかった。そして今の鞘師ももちろんすごい。

 

鞘師が卒業すると知ってから二日、色々なことを考えた。小さなころからダンスが大好きで、大人になっても踊りたいと歌っていた鞘師。ダンスを本格的に学ぶために海外へ行きたいというのは、自然なことなのだろうと思う。まだ17歳と思っていたけれど、もう17歳だ。多分きっと、その世界の人にとっては全然早すぎないのだろう。れいながそうだったように、期としてグループの一番上に立ったとき、それまで背中を追っていた「先輩」がいなくなるというのは上を目指したい子にとって大きな環境の変化なのだと思う。まだ鞘師が多くを語らない中であれこれ解釈してしまうのは良くない気がするので、あんまりあれこれ詮索はしたくないけれど。

 

鞘師にとって、モーニング娘。のダンスは物足りなかったのだろうか。やはりフォーメーションダンスという、ある意味で没個性のダンスはやりたいものと違ったのだろうか。モーニング娘。のダンスは楽しくなかったのだろうか。勝手に色々と考えて悲しくなっていた私に、iPhoneのプレイリストはシャッフルでこれを聞かせてくれた。


Go Girl ~恋のヴィクトリー~ PV - YouTube

 

鞘師はこの曲でモーニング娘。に憧れたと言っていた。全然バッキバキに踊るモーニング娘。ではない。むしろ今よりもずっと「かわいらしさ」に振った、アイドルらしい曲だ。このことに気付いた瞬間、なんだかほっとした。

鞘師はモーニング娘。になりたかったからなった。そして鞘師は踊るのが大好きだ。その事実だけで良い。

 

 

ただ、冒頭で叫んだように一つだけ物凄く悲しいことがある。鞘師には卒業記念シングルも卒業記念ツアーも、卒業コンサートも無い。5年間娘。のエースの重圧を背負いながら全力で走ってきた鞘師を、ファンが別れを惜しみ、温かく送り出す場がどうして無いのだろう。どうしてカウコンを間借りしないといけないのだろう。

本当はもっとちゃんと送り出してあげたい。鞘師のためのセットリストで卒業記念ツアーをやって欲しかった。ソロ曲だってあげたかったし、何よりも鞘師を見送るファンで埋まった大きな会場が欲しかった。真っ赤に染まった客席を見上げる鞘師の笑顔が見たかった。そして手紙を読んで、ソロ曲を披露して欲しかった。「鞘師里保卒業記念スペシャル」がどうしてもどうしても欲しかった。

これがたとえ鞘師の意志だったとしても、私は同じように文句を言いたい。わがままを言いたい。大の大人が17歳の女の子にわがままを言うなんて恥ずかしいことだけど、言いたい。私は、美しく卒業していく姿を楽しみに、あなたたちを応援しているのだ。

 

 

ところで。鞘師卒業の報せがツイッター上を駆け巡った時、「卒業しちゃうから、気になるけど女子アイドルは好きになりたくない」という意見をちらほら見た。その気持ちはわからなくもないけれど、その蓋をしてしまった「好意」をもっと育てていたら、その≪気になった≫相手はもっと幸せになれたのにと残念に思った。ほっといても心無い言葉を浴びせられる世界で生きる女の子たちにとって、応援の気持ちがどれほどの力になるか私は知っている。どうかためらわないで、その気持ちを育てて応援してあげて欲しい。いつか来る卒業は、寂しくて悲しいかもしれないが同時に同じぐらいの「喜び」がある。一生懸命応援してきた女の子が美しく卒業していく姿を見るのは感動的だ。応援してきたからこそ得られる感情がたくさんある。卒業は単に悲しいだけの出来事ではないのだ。

 

 

なんだかとっちらかってしまったけれど、今の感情をわーっと書きだしたのでだいぶすっきりした。まずは3日後のパシフィコ横浜で鞘師の姿をこの目に焼き付けようと思います。あと二か月、より一層の輝きを放つだろう鞘師を絶対に見逃さない。加入から卒業までを見守った初めてのメンバーだ。鞘師は、私にとって特別なメンバーになるのだ。